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コージーミステリ試し読み

未訳のコージー作品をちょっとだけご紹介

※当ブログに掲載の記事は、原著者に許可をいただいて瀬尾久美が翻訳しています。タイトルやシリーズ名なども暫定的なものです。

『遅すぎた告白』 ミランダ・ジェームズ

今朝、うちのキッチンをハリケーンが直撃した。その名はジャスティン。 わたしはため息をついて、わが下宿人の朝食の残骸をながめた。あいつはいったいどうしてしまったんだろう? 口があいたままの牛乳パックとならんで、ボウル、スプーン、シリアルの箱が…

『死の名残り』  ウェンディ・ロバーツ

1 彼女は洗剤液にブラシを浸し、大きく弧を描くようにベッドルームの壁をこすった。目の前の仕事に集中していても、背後の人物を無視しないようにつとめた。 「ほんっと、不公平だよな」男が哀れっぽく嘆いた。 「ジェイコブ、そのことなら昨日からもう何度…

『ギフトバスケットに殺意をこめて』 デニス・スワンソン

作業台として使っている古いキッチンテーブルから一歩下がって、わたしは自分の作品たちをじっくりと見つめた。どちらも激しい思いをかきたてられるものだ。左側のものは、世界がもっとシンプルで太陽の光と無邪気さに満ちていたころの思い出をよびおこし、…